ちっこいはなし

たのしいせいかつ

とめどなく嘔吐

 最近は永遠に叶わない歴史のifばかりを夢見続けている。また、美しい人はできるだけ美しいまま死んでほしいとも思う。時間軸の外れとしての現在からそれを幻視している。副作用は現実からの解離だ。

 わたしは獲得的ハンディキャッピングが好きなタイプなので、今日も輝かしい彼らの過去を思い返しては自分から腑抜けになりに行く。不可逆な時間が恨めしい。今の現実はあんなんだし、見てられないよな。

 認めたくないけど彼のことも大好きだから消えてほしい。覗きに行くのがもはや自傷。ルミノール反応みたいに痕跡を辿ってるだけ。

 

 その人とあの人が過ごした10年間に生まれていたかったかもしれない。